日本人なら、オノマトペ!?
「オノマトペ」をご存じでしょうか?
擬音語とか擬態語の総称なのですが、
ほれあの漫画とかによく出てくる効果音、
「シーーーン」とか「ワイワイガヤガヤ」とか
「ボカスカ・ボカスカ」とか、書いてあるだけでどういう状況か、なんとなくわかるアレ。
あと雨の降り方ひとつとっても、擬音語を使うと量の違いとかわかりますよね。
「ポツポツ」「シトシト」「ザーザー」「ドザアアァァーーー」って。
そういう「オノマトペ」の日本と諸外国の違いみたいなのをずっと前に、
NHKの番組でやっていて、「面白いなー」って観てました。
「オノマトペ」って日本でダントツに多いらしいですね。
日本の漫画を外国語で翻訳しようと思うと、
あの効果音をどういう風に訳すかが難しいそうで、
自国のスタッフの人達が何人も集まって、日本人スタッフから
”この効果音はこういう場面を表す”
みたいな話を聞きながら、自国の人がなんとなくしっくりくるような”音ことば”を
色々と考えてあててるのですね。面白ーーい!!
でも、日本人はオノマトペを自分で何気なく言葉に出していたり、
漫画や小説なんかで文字で読んでいたりして、
その感覚を共有できているのが当たり前だと思ってたけど
こうしてみると日本人すごいなぁって感心してしまう。
「ビロ~~ン」「グシャッ!」「とろとろ~~」
・・・ほらほら!どんな状態かなんとなく想像できちゃうし!
感覚の微妙な違いをたくさん感じられ、
音言葉で表現でき共有できる日本人!すごいぞ!
・・・って思っていたのですが、この間のこと・・・
息子が、夕食後
「胃が痛てぇ・・・なんか薬ない?」
って言いだしましてな。
いつもそんなこと言わぬので心配になって
”すきっ腹に急いで飯を食ったからか?”
それとも
”定期テストと検定試験の勉強が重なったことによるストレスか?”
とかあれこれと考えて、息子に
「どんなふうに痛いんだい?”シクシク”か?”ぴりぴり”?
それとも”ずーん”とするんかい?」
と聞いたらば、彼は眉間に皺をよせて
「は!?なにそれ。痛いもんは痛いんで、
どう痛いかなんていえるわけねぇし!
”シクシク”なんてわけわからんし!」
なんて、私的にびっくりする答えが!
”こ・こんな一般的なオノマトペが通用しない!??そ・そんな・・・”
そこでダンナに
「(息子が)”シクシク痛い”の”シクシク”状態がわかんないんだって!
アナタはわかるよねぇ!??」
って聞いたらば
「いや。そんなんわからん」と!!
え・え・え~~~っ??
いやいやいや、普通に使うでしょうよ!「シクシク」って!
娘にも「わかるでしょッ!?」と、聞いてみたのだけれど
「え~~・・・!?・・・ビミョー・・・」
とか言ってる・・・。
・・・そ、そうなの・・・?そんなもん?
私がフツーに通じると思って使っていたオノマトペ・・・
実は案外通じてなかったのだとその時はじめて知ったのでした・・・。
まぁ・・・どんな痛みであれ、胃が痛けりゃこの薬、腸が痛けりゃあの薬・・・と、
勧める常備薬は決まってるのでね・・・
痛みの状態をオノマトペで聞いたところで、あんま意味ないっちゃないんだけれども!
それよっか、腹が痛いとほざく息子がシャツをまくりあげ、
きわどいとこまで腰パンしてて腹を丸出しにしてることを注意するほうが
意味のあることなのだろうけれども!
そうか、日本人だからといって・・・家族だからといって
オノマトペがすべて共有できているというのは錯覚だったのか、と知った
ある日の出来事でした。
お読みくださり、ありがとう。ではまた。
(こちらも更新いたしました。よろしければお寄りくださいませ→先見の千と忍の里・17)
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