急に過去の思いが蘇ったので。
自分が自分の悩みを「恥ずかしい」と思う気持ちがあるのかも。
私が前回、さらけ出した悩みに対して
心のどっかで
「50代で、これから漫画描きたいって・・・どうよ・・・?
こういう悩みって、もっと若い頃にするもんじゃないの?」
と、
「悩み」を堂々と悩めないことにも問題があるのか?と。
悩みもその年代で悩むべき種類があって
自分の悩みはその年にはそぐわない
自分は「夢見る乙女オバサン」なんじゃないか
もっと現実的に悩まなきゃいけないことがあるでしょう
そりゃ、50代でも、もっとそれ以上の年の人でも
漫画を描いている人はたくさんいるでしょうけど
そういう人達は、ちゃんと若い頃から描いていて
もう自分のスタイルが確立されていて
皆から認められていたり
「自分というものを持って」描いている人達なのよきっと。
私のように
「描きたいけど、でも~・・・」
「年齢が~・・・」
「この年でシリアスな漫画描きたいなんて恥ずかしい~・・・」
なんて、悩むこと自体を躊躇してるから・・・
・・・あれ・・・?
「シリアスな漫画」ってワードで
ちょっと、いま子供の頃のことを突然思い出したわ。
10~12歳頃だったと思うけど
私、漫画を鉛筆で描いていたんですよ
とても「シリアスなお話」を描いてたんですね。
それは
とある国の王様とお妃様とその子供である主人公が
お城で暮らしているところで突然、
魔法使いのような悪者がやってきて彼らに襲いかかる
傷を負った子供が、目の前で命を奪われる父母の姿を見てしまい・・・
っていうものなんだけど
そのシーンで自分が子供ながらにこだわったのは
父母の悲劇的な死を目の前にする
主人公のショックを受けた顔をアップで描こう、と
で、結構満足のいくページが描けて悦に入っているところに
姉が来てその絵を見る。
自分としては、本格的な漫画っぽいそのページ
気持ちを込めて描いた主人公のショックと悲痛が入り交じる表情に
なんらかの誉め言葉を期待してた私なのでしたが
姉は・・・
爆笑!したのでした。
え?え?・・・と内心私は戸惑ったと思います。
全然そんな可笑しい場面じゃないんだけど・・・
姉が言うには
描き込むところと、その他のところの差がすごい、と。
どういうことかというと
アップの主人公の顔はちゃんと描いてるのに
その次の、魔法使いにやられてもだえ苦しむ父母の姿が
画力不足で拙くて
そのギャップが滑稽で、姉のツボにはまったようです。
私の胸中は複雑だったと思います。
何か・・・自分が思い入れて描いた場面に対して
心動かされてほしいという思いがあったのですが
まさか・・・なんの意図もないところで爆笑される・・・
しかし同時に、微妙ではありますが
自分の描いたものが笑いを生むということにうれしさも感じました。
また、こんなこともあったと思い出しましたよ。
一時期、劇画っぽい少年漫画がいいなぁと思う時期がありまして
少女漫画に出てくるキレイで華奢で現実離れした少年じゃなくて
筋肉質でゴツゴツしてて学生服やユニフォームに身を包む青少年
体全体を大きく動かしたときにできる服の皺がすごく写実的で
カッコイイとおもったんですよね。
で、少年漫画を横に置き、マネをして描いてたんですよ。
じっくりと見て描いて、うむ!と満足のいく
カッコイイ野生的な男の子が描けた時
それを見てまた姉が笑い出すという・・・
「股間に皺描き込みすぎ」
・・・なんていうかですね・・・
ジーパン履いてる劇画チックな少年を描いたんですが
あれって骨盤のあたりに布地の皺がよるじゃないですか
そういうところをじっくり見て模倣したんですが
結局、股間に皺を密集させたところで力尽き
あとの服皺はあっさりにしちゃったんですかね。
だから股間部分の皺だけが悪目立ちしてしまったという・・・
言われて見直してみると、あっ・・・確かに・・・って
なんか恥ずかしくなった覚えがあります。
そういう・・・なんていうか・・・
自分の真剣な思いを持って取り組んだこととは裏腹に
全体を見ると、自分が全然意図してないところ
”拙さ・未熟さ・詰めの甘さ”が滲み出て、
それが滑稽だと笑いを誘ってしまうという・・・
いえ、笑ってもらうのはうれしいんだけど・・・
一方で腑に落ちない気持ちもあり
そういうことがあったからかどうなのか
学生時代の私が「漫画」と呼べるものを描いたのは
ほんの数本。
しかも、オリジナルではなく
シリアスな漫画のパロディです。
白土三平先生の「カムイ外伝」が好きで
孤独な抜忍、カムイ少年を
好き勝手に動かして喋らせてました。
読者は姉、または妹のみ。
これは私が意図して「面白くしよう」として描き
自分が狙ったところで姉が「面白い」と笑ってくれるのが
一番うれしくて、「やった!」という気持ちがあったかな。
一度だけパロディ雑誌に投稿して
だいぶたったころに載ったのを書店で立ち読みしたときに知って
とてもビックリしたのを覚えています。
心臓バクバクでその雑誌を購入し
家に帰って、更にバクバクでページを開く。
・・・ホントに載ってる・・・
批評としては
「カムイ外伝」を読んだことがある人にとってはとても面白いが
商業誌で大勢の人に読んでもらうとすると
題材選びには難があるのではないか。絵はまぁまぁ。
・・・と書いてくださってたと記憶しています。
一般受けはしないけれどそれでも「面白い」と言ってもらえた!
それはとてもうれしいことでした。
それでは、これをきっかけに
自信がついた私は、本格的に漫画を描くという意欲に目覚め・・・
・・・ということにはなりませんでした。
本当にうれしくて一時自信が持てたのは、そうなのですが
これまでの私の人生のお約束、というか
何か良い事、嬉しいことがあると、
それを手放しで喜んではいけない何かが働きます。
「調子に乗るな!」
頭の奥から「これ」が来るのです。
これまで「それ」に見つからぬように
隠しながらこそこそと作り上げてきたものが
日の当たるところに出したとたん
「それ」に見つけられ
作り上げたものを散々に腐していくのです。
おまえのしたことは
「自分のもの」をつくることじゃなく
そうやって「人のつくりあげたもの」を
おちゃらけて貶めて笑いものにしただけだ。
そんなことを褒められて
自分の手柄だと思い込んでいい気になるなよ。
そういう考えがわきおこると
私は私の好きな作品を冒涜してしまったのでは
好き故にしたことなのだけど
これを作者の方がみたとしたら
ファンの人がみたとしたら
どんなに怒ることだろう・・・と
こんなことをしてしまって
何か自分の予想もしないような悪い事が起きるのではないかと
不安と恐ろしさで頭がいっぱいになってしまうのです。
もちろん今なら
「そんな大げさに考えすぎなくてもねぇ~・・・」
「純粋に嬉しいなら嬉しいと思えばいいのに。
もう少し調子に乗ったって別にいいのに」
と、その時の自分に言ってあげたいくらいですが・・・
いや、途中で昔のことを思い出したら
なんかダラダラと止まらなくなってしまいました。
一旦ここで切りますね。
こんなダラダラした文章・・・
最後まで読んでくださった方がおられましたらありがとう。
すっ飛ばされても、あの、今回は全然かまいませんので・・・
それでは、また。
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「股間」に笑いましたよーwww
確かに股間のシワは難しいですよねー
思い起こせば 私は「ドカベン」でしたかねー股間のシワに気付いたのwww
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学生時代を通じて私はお小遣いというモノを貰ってませんでした 欲しい物を申請してお金を貰うスタイルですね 漫画代をどうやって捻出していたのか 恐らく年に一回のお年玉をちびちび使っていたと思われます←漁師関係の親戚多数で20万近く貰えました
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中学時代漫画クラブ(クラブ必須の学校)に入った折に 少年誌に出会うまで少年漫画という物を 先の「芋虫」以外知らなかったと思います
トレーシングペーパーにオリジナルレイアウトで登場人物を写すのがとても好きでした
私の通った中学は美術に力を入れていて年間60枚のスケッチを提出して合格をもらうのがルールで毎週日曜日はだいたいスケッチしに外に出てました←提出しても合格するとは限らないので100枚程度出したと思う
授業始まる時に「5分間スケッチ」というのがあって 前に出た当番の人物を5分間でスケッチする コレはとても身になりました
スポーツ中継など見てはスケッチする
残像をスケッチする今みたいにスクショとか録画とか無かったですからねー
ぁーなんか長くなってしまった
投稿: 美香子 | 2021年2月23日 (火) 16時02分
実はちゃんとしたストーリー漫画は1度も描いた事はありません
四等身くらいのドタバタモノのショート漫画や修学旅行や研修旅行の思い出漫画どまりです
ストーリー小説を書き 登場人物を身長比較で並べて描いたり 人物の多角画とプロフィールを1枚にまとめたり
アニメから入ったせいか それらの作業が好きでした
建築物が好きで主人公や登場人物の家の間取りなどを勝手に作ったりw
そういう作業が好きでした
投稿: 美香子 | 2021年2月23日 (火) 20時49分
>美香子さん
美術に力を入れてる中学校・・・いいなぁ~・・・
「5分間スケッチ」なんてすごく描く力が身についたでしょうね。
やっぱりなんのかんので「継続は力なり」なんだろうなぁ。
美香子さん、それで身についた力と好きな作業を組み合わせれば、
なんかすごいものを作り上げられそうですよ~!
いまの50代60代主婦って、子供達も巣立ったし結構その気になれば
やりたいことやれる年代かもですね。ダンナには自分で自分のことをしてもらって
自由に羽ばたいちゃってもいいかもね、と自分にも言い聞かせてるところではありますが
お互い、いい人生にいたしましょう。
投稿: ふるまん | 2021年2月25日 (木) 01時40分