焦げナベは同居の香り。
異郷の地に嫁ぎ、ダンナ様の家族と同居ともなれば、
ヨメさんは誰でも多かれ少なかれ
それまで育ってきた実家との違いに戸惑いを覚えることだろう。
私も結婚当初から義父母と同居であったが、
その家庭環境、家族間の決まり事、
日常何気なく行われていること等が、
自分にとっては不思議である・・・ということがままあった。
今回はそんな事柄のうちの一つ。
そして、現在は・・・?というお話。
ウチの台所にあるナベ・やかん類は
ほとんど義母によって、「焦がし」の洗礼を受けている。
どのナベ・やかん類にも、こびりついた「焦げ」を
ムチャクチャに擦り落としたであろう、しかし、
落としきれずに残ったススの痕がついているのである。
私が実家にいたころは、
「ナベを焦げつからかす」などということは、
考えられないことであった。
一度火をかけたなら、その場から離れるということは、
まずなかったからである。
しかし、こちらへ嫁に来てから、そのようなことが
日常茶飯に行われているのには驚いた。
義母はナベを火にかけると、
誰に何を言い渡しておくわけでもなく、
自然にその場から離れて何かをしにいくのである。
「自分が火をかけていることを忘れるはずもない!」という
確固たる自信めいたものがあるのだろうか!?
大胆なときには、そのまま外に出て
草むしりを始めてしまったりするのである。
そうなるともう、そちらに夢中になり、
火にかけた煮物のことなど
すっぽりアタマから抜け落ちている。
そして、かなり時間が経ったころ「ピン!」と
虫のしらせのような閃きがアタマにはしるのだろう。
しかし、その頃にはもう時既に遅し!
・・・夕食にはムチャクチャ香ばしい煮物モドキが
テーブルに並ぶことになるのである。
ナベに壮絶な焦げあとを残して・・・。
しかし、それでも懲りずに義母は
火をつけっぱなしにしたまま、他の用事をしに行くことを止めない。
それは、現在でも続いているのである。
その一種綱渡り的な所業に
「危ないよ~!火事になるよ~!」と
はらはらしていた私なのだが、
長年同じ屋根の下に住んでいると、
・・・同じようなことをしだすのである。
考えると実家では「炒める」「焼く」という
火を使うのが比較的短時間な料理が多く、
こちらでは「茹でる」「沸かす」「煮る」という
時間のかかるものが多い。
それゆえ、その間の時間を有効に使いたいと考え、
ついつい別の仕事をしちゃうのである。
「しかし、私は義母のように焦がしたりはせん!」と、
こちらは若さゆえの傲慢な自信を持ちつつ、
洗濯をほしたり、掃除をしたりするのだが、
やはり・・・義母と同様、今やってることに夢中になり、
煮物を忘れるのである。
「ジュジュジュ~~~・・・」と台所からヤな音が聞こえ、
「はっ!」と気が付き慌てて飛んでいくと・・・
「うおぉ・・・やってしまった・・・!」となる。
そんな時、「あぁ・・・私もこの家の人間なのね・・・。」と
しみじみ感じ入ってしまうのである。
「でも自分の焦げはまだ、洗えば落ちる!
お義母さんよりはましである!」などと、
目クソ鼻クソを笑うような
しょうもない優越感に浸ったりしながら・・・。
・・・しかし、こんなことしとると、
ホントに今に大火事出してしまうよな・・・。
長年ボヤを出さなかったのが不思議なくらいである。
アナタもくれぐれも火の元には注意しましょうね。
« マイナス妄想でダイエット!? | トップページ | 「宿泊前・宿泊後」娘編。 »
「義父母と暮らせば」カテゴリの記事
- オコゲの果て。(2007.01.18)
- 再生中だョおっ義母さん・・・。(2007.02.23)
- 義母はそれが我慢できない。(2006.11.11)
一緒に生活すると似てくるって言いますよねvv
その対象は夫だったり、子供だったり、
さらには義母や義父…はたまたペットだったりと^^;
知らず知らずにその相手の行動や仕草、言動を観察して習得していくのでしょうね^^
いったい何のために「習得」するのやら。。。
まぁ、そうやってみんな似た者同士になっていくのでしょう^^
しかし火の元には気をつけてくださいね!
さらっと書いてますが、相当デンジャラスですよ(冷汗)
投稿: hide | 2006年6月 7日 (水) 23時50分
やっぱそうですよね、デンジャラスですよね!?
ほかのお家では、こんなことあんまりしてないですよね~・・・。
私はこの頃は火をかけていても、そばで「脳トレ」やってますから
よっぽど、焦げつからかすことはないですが・・・。
ホント義母には気をつけるように言っておかないと~!
投稿: ふるまん | 2006年6月 8日 (木) 00時28分